病棟に務める経験4年目の看護師です。
病院で働いている方なら、エンゼルケアというものに触れた事がある方いらっしゃるんじゃないでしょうか?
エンゼルケアとは故人を美しく着飾るお化粧ではなく、最期の姿にふさわしい姿にするために、看取りに携わる者が手助けをするケアの事です。
私は今まで、先輩に言われるがままこのエンゼルケアを行っておりました。
後々このケアがどれだけデカイ意味を持つのかなんぞ、つゆとも知らずに。
私は今まで葬儀屋さんが告別式までの間、私たちの施行したエンゼルケアの<直し>を、数回に渡って行ってくれてるモノだと思っていました。
メイクも後々落ち着いて、遺族の要望にあわせてやり直したりしてるモノだと思い込んでいました。
調べると、やはり葬儀屋さんも出来るだけのメンテナンスは行うようです。
メイクもやり直します。
ただし、遺族がオプションでそういうサービスを希望すれば、という前置き付きだそうです。
まぁ、全部が全部「それはオプション料金が発生します」ですませたりはしないようですが…。
ただ、化粧に関しては告別式まで病院でされたメイクがそのまま採用…というケースは多々あるみたいです。
なので、故人様の中にはちょっとびっくりするような化粧を病院でされてしまった方が結構いらっしゃる、と。
80歳代、男性。
ほっぺたにラメとパール入りの真っピンクのチークを、これでもかってくらい真ん丸に乗せられて、これまたご丁寧にショッキングピンクのラメとパール入りの口紅をべったり塗られて。
渋谷のギャルとバブル期のオネーサンが同居したみたいな、カオスなお顔。
笑い事みたいだけど、遺族にゃ笑い事じゃすまされません。
そりゃそうです。
大事な家族の、最後の最後に参列者の皆様に見て貰う顔が、オカマだかチンドン屋だかわからん顔じゃたまったモンじゃないです!
一体どーゆー感性でこのメイクをしようと思ったのか…なんて考えてみてもわかりゃしません。
でも、もしかしたら私もそんなヘンテコリンなメイクをしたことがあったかも…
いやいやさすがにコレは…と悶々と自分を振り返っては青ざめたことでございました…。
とにかく、看護師の皆様に知っておいていただきたいのは、病院で施したエンゼルケアって結構重要ということです。
最近では葬儀屋さんやら専門家がエンゼルケアセミナーを企画してたりします。
で、そういうセミナーに参加される看護師さんも増えています。
興味のある方はそーゆーのに参加してみるのもいいかも知れませんね。