第34回 ナースは見た / 医療現場の裏側!?

第34回  反面教師物語

またもや突然ですが、皆様「バンギャ」という生き物をご存知でしょうか?
何を隠そう、わたくしはバンギャ‥正確にはオバンギャと呼ばれる人種の人間です。

<バンギャとは>

○バンギャの生態
・ ビジュアル系バンドをこよなく愛する。
・ ビジュアル系バンドの為なら、北は北海道から南は沖縄まで各地への遠征を厭わない。
・ 給料の大半を注ぎ込み極貧の為、移動手段の格安夜行バスにやたら詳しい。
・ 勤務の都合が少々キツかろうが、ライブへはゴリ押しで参戦。

○バンギャの基本装備
・ 金髪、不自然な程の黒髪、ツートン、メッシュヘアーなど奇抜な髪色。
・ 恐ろしくストレートな髪の毛を夜の帝王ホスト仕様に。
・ パンダ顔負けの真っ黒アイライン。
・ 短眉、もしくは眉毛は全部剃り落とす。眉毛なんていらない。
・ 基本的に血色が悪く、青白く不健康な肌色。
・ クローゼットの中は黒い服が大半を占める。いつでも葬儀に参列可能。

などなど。

わたくし、先月の記事で、師長さんのイジメの恰好のターゲットになっていたと書きましたが、
何も理由も無くイジメられてた訳ではありません。
そう、私がバンギャの基本装備を兼ね備えていた為です。

無論、金髪で出勤する訳にはいかないので、毎朝入念に黒染め。
眉毛だって書きます。
アイラインだって普段の3割程です。

ただ、血色の悪い顔はどーしょーも無いし、眉毛も昼過ぎにゃ無くなって、アイラインも滲んで不気味‥
まぁ、早い話が勝手にひとりお化け屋敷を病棟の片隅で堂々と開園してる訳ですよ。

当たり前ですが、

「一生懸命働いて汗かくから、眉毛落ちても、アイライン滲んで目の周りドス黒くても仕方ないわよね☆」

なんて、誰も言っちゃーくれません。

健康的なイメージの看護師さんとは程遠いんです。
患者さんと並ぶと、どっちが病人だか分かりゃしない。

件の師長さんの口癖と言えば、
「アイライン引く暇があったら、眉毛書け!記録書け!」
でした。
懐かしい。

きっとナース兼バンギャさんは全国にたくさんいらっしゃると思います。
看護師は職業柄、ストレスがハンパ無いってのは周知の事実。
ライブ会場は頭振ってストレス発散するには最適の場所です。

しかし、しかしですね。

やっぱり私の様に仕事に持ち込んじゃいけません。
仕事を真面目にきっちりこなすから、きっとご褒美のバンギャライフは楽しいんです。

そう、そこの新社会人もとい新人ナースのアナタ。
平和な看護師生活を送りたくば、まずは清楚な白衣の天使から。

・・・なんて、私が力説しても全く説得力ござーませんけどね。

ちなみに10代はバンギャ、20代はオバンギャ、30代以降はババンギャと
出世魚よろしく名称変化を繰り返す私達。

あぁ現実って悲しい‥。

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