江口洋介みたいな冷静沈着なドクターいるわけない・絶対いない!
山下智久みたいな若くてかっこいいドクターはドラマの中だけだ!!
かっこよくて、仕事もテキパキこなせるドクターは現実にはいない!!
実際働いているナースは、みんな思っていると思います。
私もそう思っていました。あの人を見るまでは。。。
あの人は、私が勤めているM病院の理事長の息子。
もちろんドクターです。外科系でバリバリです。独身で36歳。
身長180cm・手足が長い。関東にある医学部を卒業して、医師として経験を積み、その後アメリカにも行っていたそうな。
ここまではある意味完璧。
で顔はというと、びっくりするくらいイケメン。
誰に似てるかと言えば、沢村一樹に似ているのです。
初めてお目にかかった時、あまりに美しすぎて声が出ませんでした(笑)
跡取り息子でお金も持っているので、服・靴もブランドで統一されて、しかも見事な着こなしです。
芸能人か???と思うほどのオーラありました。
でこの4月から後を継ぐために、M病院に赴任してきたのです。
でも、この男前ドクターT氏は、とんでもないファザコンでした(笑)
オペ室のドクターT氏を見るまでは、夢見心地な気分でお仕事してました。
赴任して最初のオペでの出来事。
執刀早々に怒り出しました。「いつも使っているメスと違うから、上手く出来ない」「他の物はないのか?」と言いだし、ついには「パパ、パパ」と言いだして、理事長を呼び出しました。
でパパにおねだりしました。
「僕のオペの時は、前の病院で使っていたメスにしていいでしょ?」
「他の器具も僕が選んだ物にしてもいいでしょ??」
オペ室にいた全員は固まりました。呆れて放心状態です。
でも呼び出された理事長だけはニコニコして「いいよ。そうしなさい」って。。。
それって器具の問題ではなくて、お前の腕の問題だろうが~!!
助手についていたドクターの大きなため息が聞こえましたが、ドクターT氏はご機嫌になり、やっとオペが再開されました。
でオペが進み腫瘍を取り出しました。
すると今度はパパへの自慢が始まりました。
「パパ見て、僕が取り出したよ。これをとったよ」と言ってパパに見せ始めました。
気持ち悪い。。。
私、このオペについていました、余りの気持ち悪さに、嘔気が襲ってきて、寒気がしました。
オペ室全体が異様な空気に包まれています。
でも理事長だけはニコニコしていて「うん、うん」とうなずいています。
とても満足そうな顔をしています。コイツも気持ち悪いのですが。
なんと言うバカ親子!! こんなバカ見たことない!
このバカ親子の豹変は、オペ室のみで起こります。
外来・病棟では威厳のある理事長と仕事をテキパキこなすドクターT氏です。
やはり、イケメンでお金があり、仕事が出来るドクターはドラマだけですね。。。
私はバカ親子に慣れて感覚がおかしくなっては困るので、冬のボーナスもらったら転職します。