私は田舎から一念発起して上京してきた、臨床経験5年の看護師です。
実は、看護師以外の仕事をしようと上京してきたのですが、やりたいことが見つからず、貯金も底をつきそうだったので、しばらく派遣で食つなぐことになりました。
そして、ある老人病院に派遣された時のこと・・・
勤務時間は17時~翌朝8時30分までで日給は35,000円というまずまずの条件でした。
まずは出勤後、師長に挨拶をしました。
「普通の老人病院だから・・・」と意味不明な説明を師長から受け、形だけの申し送りをした後、私は仕事に入りました。
夜勤は病棟あたり看護師2名、ヘルパー2名という体制でおこなっていました。
夕食の時間になり、食事介助にまわったのですが・・・
痴呆症の患者が多く大変ではありましたが、普通に食事介助をしていると、先輩ナースから
「薬を最後に残しちゃ駄目よ。飲ませるのに時間がかかるのだから。こうやってお粥に混ぜて置かないと!だから散剤にしてもらってるんだから!」
少しおかしいなと思いながら、「郷に入れば郷に従え」と仕事をしました。
それから、午後9時になり消灯、私は記録をとっていると・・・
急に目覚まし時計の「ジリリリリ!」という音がなりました。
他の看護師やヘルパーは一切動こうとしないので、止めるために病室に向かうと、廊下の向こうから黒い影が私に向かって走ってきました。
私は怖くなって、来た道を急いで帰ろうとすると、誰かに抱きつかれ「おかあちゃーん」と叫ばれました。
私も恐怖のあまり「キャーーーーー!!」と叫んでしまったのですが・・・
そうです、全員患者だったのです。
またまた、先輩ナースが横に来て「こんなの全員病室に戻していたら、大変でしょう!」って言われ、今度はなんとなく納得してしまいました。
結局その日は一睡もできないまま、朝を向かえると、病棟におまわりさんと老人がナースステーションにきました。
「このおじいさんおたくの患者じゃないの?隣町の公園にいたよ!おたくから抜けだしたんだろ?ちゃんとみてくれよ!」とおまわりさんに叱られました。
すると、またまた、先輩ナースが私の隣にきて小さな声でボソッと恐ろしい一言を言いました。
「捨てたのよ・・・」
・・・・・みなさん、これって普通ですか?
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