「医療法人 小寺会 佐伯中央病院」紹介ページ

HOSPITAL INFO ナース版

vol.36

医療法人 小寺会 佐伯中央病院

URL
http://www.saikichuo.net/
住所
〒876-0851
大分県佐伯市常盤東町6番30号
TEL
0972-22-8846
  • 病院の特色
  • 看護部理念
  • 教育プログラム
  • 看護部長からのメッセージ
  • 職場訪問
  • 先輩ナースによるリアルトーク

病院の特色

院長挨拶

 美しい山々と海に囲まれ、日本一の清流、番匠川が流れる街、佐伯市。その自然豊かな街に佐伯中央病院はあります。
 私たちのモットーは、全人的な医療、予防を展開していくことです。ただ単に病気を診るのではなく、常に患者様の視点に立ち、患者様の声に耳を傾け、身体的、精神的な部分もみつめていきたいと考えています。
 特に、近年増加傾向にある糖尿病、高血圧、高脂血症などの生活習慣病、消化器疾患、循環器疾患などの内科診療や、急性期・回復期・維持期リハビリの専門性を高めるよう、日々努力しております。
 今回、新築工事に伴い病床数が増え、一層のサービスの向上が図られることとなりました。自ら考え創意工夫し、行動する職員とともに夢を持って医療に取り組んでまいります。
 

理念

  • 患者様に視点をおき、心のかよう思いやりのある医療を提供します。
  • 専門的技術を生かし、より効果的な医療を追求します。
  • 地域と共に歩み、医療を通して地域文化の発展に貢献します。

基本方針

  • 生命と人格と人権を尊重し、質の高い医療を目指します。
  • 社会のニーズに合わせた医療サービスの提供を目指し、療養に適した環境整備をします。
  • 地域の方々の健康づくり、疾病予防の担い手として地域医療に貢献します。
  • 豊かな人間性を有する医療者の育成を目指します。
  • 医療チーム相互の情報を密にし、チームワークを図り、業務を円滑にします。

使命

県南地域の疾病の予防、治療、健康の保持増進の役割を追及します。
(糖尿病患者の教育・指導、及び、急性期・回復期・維持期のリハビリテーションには特に力を入れています。)

看護部理念

看護の専門性を高め、癒せる看護を提供する

看護部理念

私達は「病院の理念・基本方針」に基づき地域に根ざした看護を提供する。

基本方針

  • 命の尊厳と人権を守り、安全・安楽な療養環境を整え、個々のニーズに合った看護ケアを行います。
  • おもてなしの心を絶やさない様努め、佐伯中央病院でケアを受けてよかったと思える癒しの心を持った看護を提供します。
  • 地域の方々のニーズに応える為、医療・保健・福祉関係者との連携を密にし、地域医療に貢献します。
  • 医療チームとのよいチームワークを図り、業務を円滑にします。
  • 佐伯中央病院の職員として誇りを持ち、専門職としての質を高める為、自己啓発に努めます。

平成22年度目標

  • 看護実践能力の強化と評価により、看護の質を保証する。
  • 働きやすい職場づくりを進め、看護師の確保・定着を高める。
  • チーム医療の充実と継続看護の実践を推進する。
  • 積極的に病院経営に参画する。
  • 目標管理を用いて人材育成に努める。

スローガン

「患者様に感動を与えられる看護を提供し、選ばれる看護部組織を目指します」

看護部のモットー【心:こころある人】

  • 患者(人間)が好きであること
  • 笑顔を忘れない事
  • 看護・介護が好きな人

佐伯中央病院が望む看護師

  • 自律した行動がとれる人
  • 自分の考えをきちんと表現できる人
  • 仲間と一緒に協働(チームナーシング)出来る人
  • 自分の出来る事、出来ない事を理解でき、課題として努力できる人
  • 謙虚であり真摯に学ぶ姿勢のある人
  • 自己の仕事を誠実に責任を持って遂行できる人
  • 人の良いところを認め、褒めれる人

ナースプラクティショナーについて(院長、看護局長インタビュー)

 ナースプラクティショナーは、医療全体における看護師の役割について、可能な医療行為の拡大を含めた新たな考え方を導入しようというものです。
 日本医師会や日本看護協会は慎重な姿勢を崩していませんが、アメリカや韓国、タイ、オランダでは既に導入されています。 大分県立看護科学大学では、平成20年度から大学院にNP養成コースを開設したほか、国際医療福祉大学大学院でも、同21年度から修士課程にNP養成分野を開講しました。
 大分県立看護科学大学では、NPを「一般的な疾病などを持った人々が賢い生活スタイルを選択し健康を改善しながら生活できるようするために、健康増進からリハビリテーションまでを継続して関わる看護職で、医師と連携・協働して専門性の高い包括的な医療処置的ケアを提供」すると定義しています。

院長:現在、大分県立看護大学に当院の職員1名が在学中です。ナースプラクティショナー(以下、NP)については今、盛んに議論されており、医師会や看護協会でもそれぞれ意見があると思いますが、私は推進してよいのではないかと思っています。

看護局長:きっかけは2007年の秋頃、草間学長(大分県立看護科学大学 学長)やNPに関わる先生方が来られ、当院が行っている糖尿病療養指導士の活動などをお話しさせていただきました。へき地や医師不足の顕著なところで専門的な知識を持った看護師が関わっていくという主旨のもとに、これからNPを育成していきたいということでした。
 今年から東京では急性期のNP講座が開講されていますが、当初、私や大分県立看護科学大学が考えていたのは慢性疾患におけるNPの育成でした。慢性疾患の患者さんに細かく療養指導をするには医師よりも看護師の方が時間的なゆとりもあり、患者さんの背景を考慮しながら関わりが持てますし、また医師との橋渡しも円滑に行えるのではという思いがあったんです。

院長:当院で実際に行っている糖尿病の治療や教育などには、看護師がしていることが多々あります。また、日本糖尿病療養指導士のレベルは高く、糖尿病を専門的に診ていない先生と比べても引けを取りません。
 外来患者数や病床数に対して医師の配置基準がありますが、例えばNPが2人で医師1人に換算できるとか、将来的にそうなるのも面白いと思います。要は地域の住民や患者さんに満足、評価していただける医療を提供するためには何が必要なのかということを考えなければいけません。

看護局長:NPは日本の医療の向上に貢献できるのではないかと考えています。NPは決して医師の分野を侵害するものではありません。既に特定看護師や診療看護師といった領域も広がっていますが、看護師が活躍することによって、医師が医師の仕事に専念できるのではないでしょうか。

院長:本来、私達医師は365日24時間働くのが当たり前と思って、医師になりました。でも今はそうではありません。今の若い先生達にそれを求めることはできません。だからと言って、医師不足の改善のため、医師数を増やすといっても困難です。したがって看護師と一緒に力を合せてやれば、対応できるのではないかと思っています。

看護局長:今、診療報酬に反映されるのは認定看護師や専門看護師の存在ですが、これからNPが認められて共存していければ、一番良いと思います。

院長:医療や看護の質を上げるためには教育が大切です。教育にはお金がかかります。これからの医療や病院を考えると投資してでも認定看護師や専門看護師を取得してもらいたいですね。また、そういう取組みを発信することで、やる気、思い、気概のある看護師に来てもらえるような病院になればいいと思います。看護師を教育してレベルアップさせることで良い人材を確保して、またその看護師が若い人たちに伝えていくような循環を続けていかないと、10年後、20年後の病院の将来はないのではないかと思います。

看護師へ一言

私は常々医療を左右するのは看護力だと言っています。そのために教育面に注力しています。これからも佐伯中央病院に来て良かったと思ってもらえるような病院にしていきたいです。

教育プログラム

教育プログラムについて

当院はキャリア開発のためのテクニカルラダーを採用しています。また、今年の4月から新しく「スペシャリストコース」と「管理者コース」に分けて育成をしていくようになりました。

教育プログラム

【以下、看護局長インタビュー】

Q.今年4月に変わった理由をお聞かせください。

教育背景がバラバラな新人看護師が入職する事で、今までの教育では、不十分と感じていたところ今年度から新卒看護師の卒後研修が努力義務となった為、より実践的な内容を組み入れる教育をと考え変更しました。

Q.プリセプターについてはいかがでしょうか。

プリセプターは2年目、3年目の看護師が行っています。プリセプティとキャリアが極端に離れてしまいますと、既にできあがった視点で指導をしてしまうこともありますので、あえてキャリアの近いスタッフを配置しています。

Q.勉強会を積極的になさっているそうですね。

勉強会は各委員会やラダーに合せた学習などがあります。参加についてはポイント制です。子育て中の方などに合わせて、勤務体系が20種類くらいありますので、各自のスケジュールを調整してもらって参加できるときに参加するという方針です。

看護部長からのメッセージ

看護師を目指した理由

 幼少時代、母と兄が生活費をやりくりして育ててもらっていましたから、早く自立したいと思っていました。それならと学校の先生に勧められて看護学校に進学しましたところ、看護学校の授業はすごく楽しくて、自分は看護師に向いていると思いました。

自身の看護観について

 知識や技術を活かしながら誠実で心のこもった看護を受けたときに患者様は満足されます。それに加えて、佐伯市には病院と診療所を合せて50以上の医療機関があるのですが、その中で当院の医療を受けたいと思う理由を察知して、考えて、実践することを大切にしています。

院内教育において注意すること

 様々な患者様が来院されますので、一人前の看護師である前に一人前の社会人であるということが大前提です。例えば身だしなみや接遇などきちんとできないといけません。立派な看護観を持つことよりも人間性がより大切だと思います。
 また、優しさだけではなく、必要かつ専門的な知識を持っている看護師であれば、患者様にも安心していただけます。そのためには勉強もしなければいけませんし、それがキャリアアップだと伝えています。
 自分の大切な人を看護するという思いを持っていれば、必然的に良い看護ができますから、そういう心を持った人を育てたいですね。その意味で、今年は看護部のシンボルマークとして「こころちゃん」を作りました。

今後の展望

 2013年に病院の増改築(OP室開設)が終わる予定ですので、現在病棟の編成を考えています。14床の緩和ケア病棟をさらに増やしたいですね。
  又、認定看護師等スペシャリスト看護師の専門性が生かされる職場環境設備を行って行きたいと考えています。

看護師として働く方へのメッセージ

 私自身、常日頃から思うことですが、質の高い看護を行うことで患者様に感謝されて、それをやり甲斐として感じられることが最も大切なことではないでしょうか。また、人を好きになれるということも大切です。患者様や同僚に対して「お互い様」という気持ちを持つことができれば、何事も上手くやっていけると思います。

職場訪問

館内図

看護部より

 看護部では、家族の皆様と同じ気持ちで患者様をケアするよう心がけています。また、看護師一人ひとりが自分の目標を持ち、専門性を高めていく環境を整えています。
 患者様に「あなたに出会えてよかった」と喜んでいただけるよう、日々全力を尽くします。

 

一般病棟

 私たち一般病棟の専門は一般内科全般で、主に生活習慣病、循環器・呼吸器疾患などを担当しています。
 その中でも、生活習慣病の治療・予防には力を入れており、エキスパート・ナースを中心に、体操やウォーキング、調理実習などを患者様と一緒に行いながら、生活習慣の見直しを図っています。
※うち10床は亜急性期病床

 

療養病棟

 療養病棟は、治療が必要なものの症状が極めて安定している患者様に安心して病気の治療を継続し、介護を受けながら療養生活を送っていただくための専門の病棟です。
 当院では、医療保険型の療養病床の機能として、この療養病棟を設けて「心のこもった医療の提供」を心がけ医療サービスを提供しています。

 

回復期リハビリテーション病棟

 脳血管疾患、大腿骨頸部骨折などの発症後2ヶ月以内の患者様を対象として、ADL(日常生活動作訓練)能力の向上や家庭復帰を目的としたリハビリをすすめていきます。
 平成17年夏より、回復期リハビリテーション病棟が開設されました。病棟には、常時、医師、理学療法士、作業療法士、看護師などが配属されています。
 私たちは、リハビリテーションを「心を通じ合わせることにより、生きるちからを取り戻す」ことと考えています。住み慣れた地域で生き生きと暮らせるように、心をもって支援いたします。

 

緩和ケア病棟

緩和ケア病棟とは
治療が困難ながんの患者様が、体の痛みや心の苦しみを和らげる為の治療を行う場所です。痛みや苦しみからの解放を目指し、患者様・ご家族が自分らしく生きられるよう援助していきます。

 

交通案内

先輩ナースによるリアルトーク

牧 真美

大野 由梨子

山下 寿代

佐伯中央病院に入職したきっかけ

牧:これまでに勤務した施設では自分の能力を高めるための経験を積むことが難しい環境でしたから、転職を考えました。当院には糖尿病療養指導や緩和ケアがありますので、スキルアップを目指して、勉強させていただこうと思いました。

大野:以前は県内の都市部で勤務しており、そのときに大分県糖尿病療養指導士の資格を取得しました。その後、地元に戻ろうと考えた際に、以前から糖尿病への取組みや活動を色々な会で見聞きして知っていたので、当院を迷わず選びました。私もその一員になりたいと思いました。面接試験での答えみたいですね(笑)。

山下:私は結婚や育児などで、県外で生活をしていて、7年間ほど臨床を離れていました。その後、佐伯市に生活の拠点を移すときに復職を考えたのですが、ブランクがありますから職場環境の良い病院を探していたところ、知人から働きやすくやり甲斐がある病院として、当院を紹介されました。

現在の仕事内容について

牧:急性期の患者さんを担当しています。糖尿病や肺炎、心臓病院患者さんが多いですね。こちらに勤務してまだ2カ月ですが、もともと臨床が好きでしたし、2年間ほど介護の分野で勉強させていただきましたので、今は久々の臨床に新鮮さを感じて、楽しく仕事をしています。様々な症状の患者さんがいらっしゃるので、それぞれ方の状態を把握するのは大変ですね。

大野:担当業務は牧さんと同じです。私は体力がなく、慣れないオムツ介助をするときは時間がかかってしまい、大変でした。ようやく1年が経って、コツを掴めてきたと思います。

山下:所属は一般病棟ですが、糖尿病関連の生活習慣病中心に院内フリーで動ける立場をいただいています。院内では療養指導やフットケアを行い、また今年4月からは療養外来も任されています。院外では大分県や佐伯地域の糖尿病療養指導士会の世話役などもしています。10年以上、病棟に勤めていますが、退院された患者さんが検査で外来に来られた際に、わざわざ病棟まで上がってきてくれて、検査結果の報告や近況報告をしてくれたときには、自分が必要とされていると感じます。また、当院には「糖尿病友の会」という患者さんの会がありますが、皆がはつらつと活動に参加されているのを見ると嬉しく思います。
ただ、どれだけ療養指導を行っても、患者さんに真剣に受け止めてもらえず、糖尿病の合併症が進行し、失明や透析、または足を失うことになったときは、こちらの指導不足なのかなと残念に思います。

病院の教育体制について

大野:今、自分がプリセプターとして教える立場ですが、一緒に頑張っていきましょうというスタンスでさせていただいています。

牧:私は前職ではプリセプターの経験もあるのですが、当院では経験者も新卒者と同様の教育を受けますので、すごく有難く思っています。改めてプリセプティの立場で自分に合わせた教育を受けられますので、大変身につきます。

山下:教育体制は年々良いものになっています。ラダー以外にも委員会が勉強会を計画しており、それも勤務体制に合わせてバックアップしてくれるものとなっています。

これから入職する後輩にアドバイス

牧:早く当院に来たらよかったなと思っているところです。私も始まったばかりなので、一緒に切磋琢磨していきましょう。

大野:日頃、院長先生にやりたいことはすぐやっていい、失敗したらまた反省すればいいからと言われているので、安心して業務に取り組めます。新しい環境に飛び込むのはとても勇気がいりますが、当院はサポート体制も整っているので、安心して飛び込んできてほしいと思います。

山下:教育してくれる体制があり、スキルアップできる環境が整っていますので、楽しく一緒に学んでいきましょう。

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