戦後の荒廃の中、旧立川飛行機の社内病院の医師、看護師を中心として、地域の方々に貢献できる病院をという熱意の中で、1946年に諏訪ノ森の一画に立川中央病院として開設しました。以来、半世紀にわたる診療業務を行っていますが、常に多くの人々の支えによって成長させていただき、地域の方々から信頼される病院として今日に至っております。その間、日進月歩する医療に伴い、医療技術、医療設備、人材育成の向上に努めてきました。今後は高齢者を中心として、医療、さらに生活習慣病、メンタルヘルスに主眼を置いていきます。また早期発見、早期治療にもさらに力を注ぐ必要性を感じています。「火事だ、119番だ」では遅いのです。私達は、従来にもまして最善の医療をお届けいたすよう、努力する決意を今ここに表明いたします。
幸せはあなたの健康から
1938年に立川飛行機株式会社付属診療所の開設に伴い、東京医専(現 東京医科大学)助教授の木村政長先生が着任し、戦時下の多難な時期を精力的に運営、付属病院にまで昇格させたのが立川中央病院の前身である。終戦後は地元の強い要望があり、当時の諏訪分院を独立させて、立川中央病院となった。現在は一般病床59床、療養病床56床の115床の規模で、内科、消化器内科、循環器内科、外科、乳腺外科、消化器外科、皮膚科、整形外科、婦人科、眼科、放射線科、麻酔科、リハビリテーション科、脳神経外科を標榜している。
介護が必要な方や認知症の方を対象に、入所サービス、通所リハビリテーション、訪問リハビリテーション、居宅介護支援事業所などのサービスを行っている。
立川中央病院に附属する健診専門センターとして、1993年に設立された。ISO9001、ISO27001、人間ドック・優良健診施設機能評価などの第三者機関の認定を受け、質の高い健診を継続して行っている。契約企業は、三多摩を中心に1000社以上、契約健保組合は300団体以上を数える。健診の結果、異常が見られた場合は立川中央病院でニ次検査を受けられる体制も整え、さらには関連大学病院への紹介も行っている。
立川中央病院と連携しているため、病床を有する機能強化型在宅支援診療所の認可を受け、在宅診療を行っている。また、訪問リハビリテーションにも力を入れている。
ユニット型個室、従来型多床室で構成されている特別養護老人ホームである。ユニット型個室では、入居者の個性を尊重するため、10人のグループに分け、それぞれを1つのユニット(生活単位)とし、ユニットごとに食事や入浴、施設内行事などの日常生活をともにしながら、個別に介護している。
患者さん・ご家族の立場に立った看護・介護を提供する
中途採用の看護師はまずはレベルチェックを行います。どのぐらいの技術があるのか、項目に沿ってチェックしていきます。それを参考にしながら、病棟ごとに指導する内容を考えています。入職後、1カ月はペアリングでの仕事です。プリセプターまではいかないのですが、相談相手とペアを組んで仕事を覚えてもらっています。夜勤の導入時期は入職者のスキルによって異なりますし、日勤メインですとか、夜勤が多いですとか、勤務形態によっても異なりますね。夜勤の場合は4回まではペアリングで行うことが多いです。
看護協会のチェックリストをもとに作成した新人用のチェックリストを使っています。新人にはプリセプターを必ずつけ、3カ月、6カ月、1年といった節目に到達度チェックを行っています。新人スタッフは技術面はもちろんですが、病棟に慣れてもらうことが大事ですね。私もできるだけ声をかけて、困っていることや不安なことがないかどうか尋ねるようにしています。
去年、e-ラーニングを導入しました。ネットを介することで、全職員が同じ内容の教育を自宅や病院で受けられる体制になりましたね。今後は教育委員会の中でシステム化を検討していますし、ラダーにも活用していきたいと考えています。
また、各委員会が主催する研修会も行っています。医療安全や感染については義務付けられていますが、そのほかの内容もNSTや摂食嚥下、接遇など、多岐に渡っています。去年は病院全体の管理職を対象に、接遇やコミュニケーション術の研修もありました。
ブランクが空いている看護師の受け入れ体制も整っています。当院では新卒の看護師の教育用に購入したデモの人形を使っての研修を行います。患者さんへの処置の前にまずはデモの人形からですね。血管確保やバルーンの挿入などは手技を確認しておかないと、患者さんも看護師も不安になりますから、デモの人形でのトレーニングを経て実践という流れになります。また、東京都ナースプラザが行っている復職支援研修の受講も勧めています。
一番は患者さんの安全です。新人の看護師は患者さんのことをよく考えてはいるのですが、確認行為に至らないことがあります。基礎的なことを最初に覚えておかないと、2、3年後に困りますから、新人看護師にそういったことをいかに教えるかということを意識しています。一方で、患者さんへの態度ですね。患者さんに対する気持ちがないと、心のない看護になってしまいます。新人看護師がゆったりとした気持ちで働いていけるよう、声かけやアドバイスを行っています。
2013年は3人、2014年は1人の新卒者を迎えましたが、2015年は10人を採用予定です。教育制度の見直しを行い、ラダーを作成しているところですが、私たちも一緒に勉強していきたいと思っています。
また、皮膚・排泄ケア分野の認定看護師が一人いますが、今後はさらに増やしていきたいですね。当院には終末期の患者さんが多いですし、地域の施設でも誤嚥性肺炎が増えていますので、緩和ケアや摂食嚥下などの分野で認定看護師を増やし、専門性を持たせる必要があります。リハビリのスタッフを含めたチームで医療を行うにあたって、専門性のある看護職がいればより良い内容になりますし、患者さんのため、地域のためにも充実させいたいですね。
私が中学生の頃、同居していた祖母が病気や認知症で病院に入院することになりました。そこで祖母に対して手厚い看護をしてくださった看護師さんの姿を見て、いい仕事だなあと思ったのがきっかけです。ちょうど、その頃にテレビドラマの「野々村病院物語」で夏目雅子さんが看護師を演じていらっしゃったこともあり、憧れましたね。弱っている方に対して、優しく声をかける看護師になりたいと思いました。
私は病棟勤務が長く、内科も外科も経験しました。その中で辛いことも少しはありましたが、患者さんが元気になって退院される姿を見たり、患者さんとの触れ合いに楽しさを感じていたことが続けてきた理由ですね。
私は立川中央病院の8代目の看護部長なんですよ。かなり前の代の看護部長が当院の系列の施設に入居していらっしゃるのですが、先日、お訪ねしましたら「患者さんを家族だと思わないとね」と言われました。病院は家庭とは異なり、様々な規則がありますが、それでも看護師が患者さんが家庭の中にいるのと同じような気持ちを持って看護に当たらないと、患者さんから冷たい人と思われてしまいます。私もずっと「患者さんの家族のような気持ちで」という教えを大事にしてきました。
「幸せはあなたの健康から」という病院の理念にもありますように、地域の皆さんに信頼される看護を行いたいと考えています。患者さんやご家族の立場に立ったり、気持ちを理解して、どうしたら良くなっていただけるのだろうと、その方にとってのベストになるよう、医師やほかのスタッフと協力しています。
急性期病棟と慢性期病棟を持つケアミックスの病院です。急性期と言いましても、高度救命救急センターのような施設ではありませんが、70年の歴史を持ち、地域の皆さんに利用していただいています。病院のみならず、クリニックや健診センター、在宅医療、老健を持っていますので、治療から看取りまでをグループ内で責任を持って行っています。
したがって、看護師が働く場も多様であることが特徴です。患者さんからは「この病院の看護師さんには話しかけやすい」と言っていただくことが多く、嬉しいですね。
当院から徒歩2、3分の場所に院内保育所を開設しています。保育士も当院の職員ですし、日曜日も開所していますので、利用率は高いです。子どもが3歳になるまでは夜勤の免除をしたり、夜勤でも保育所を利用可能ですし、ケースバイケースで対応しています。育児休暇からの復帰率はとても高く、子育てとの両立がしやすい病院ですね。また、寮も完備しています。
河口湖には当院が所有する保養所もありますし、当院自体がエクシブの会員になっていますので、職員も軽井沢や箱根などの施設を格安で利用できます。私も若い頃はよく出かけていましたよ(笑)。今後は職員旅行も検討中です。
急性期から慢性期に移行される患者さんが多くなっています。高齢社会ゆえに看取りの需要も増えていますので、多様な看護の展開が必要です。当院が地域の中であるべき位置を考えつつ、どういう時代であっても、患者さんやご家族の立場に立って看護をするという基本は大事にしなくてはいけません。
そして、そういう看護師を育てていくことも今後の目標です。今年の4月に太田ケイ子総看護師長を迎えたのも教育に当たっての組織づくりのためなのです。看護部をより強い組織にするべく、管理職の育成にも力を入れていきたいと思っています。
若い看護師が増えてきましたが、自分がやりたいと考えていることを前面に出し、生き生きと働いている姿はとてもいいですね。自分の力を惜しみなく出す看護師がいると、病院は活気づきます。
新しい病院に建て替わったわけですから、看護の中味も変わっていかないといけません。当院は10対1ですから、超急性期病院ではありません。常に処置に追われることもなく、ゆとりのある状態です。そのゆとりを患者さんにどう提供できるのか、患者さんに寄り添った看護をしたい方に是非、お越しいただきたいですね。新しい病院にふさわしく、新しい風を吹かせてください。
専門的な医療を目指すという方よりも、患者さんの立場に立った看護を展開したいという方、高齢の方々のことが好きでいらっしゃる方をお待ちしています。教育制度の見直しも進んでいます。余裕のある中で育てたいと考えていますので、一緒に頑張っていきましょう。
立川中央病院に入職を決めた理由をお聞かせください。
今泉:私は介護職の仕事を経験したあとで看護学校に入学しましたので、高齢者医療に興味を持っていたんです。立川中央病院は高齢者の患者さんが多いことと、内科と外科の混合病棟があって、統合的に患者さんを看ることができると知り、学べることが多そうだと思ったのが理由です。
見学にいらしたときの印象はいかがでしたか。
今泉:伊東看護部長が院内を案内してくださいました。看護部長の優しい雰囲気が入職の決め手になりましたね(笑)。ナースステーションにも入りやすい雰囲気でしたし、スタッフが明るくて、いい印象を受けました。
立川中央病院でのお仕事はイメージ通りですか。
今泉:高齢の患者さんが多いのはイメージ通りですね。患者さんと関わりながら看護ができています。ベテランの先輩方が少なくなく、様々なことを教えていただいています。
現在のお仕事の内容を教えてください。
今泉:急性期一般病棟で、内科の患者さんの看護をしています。点滴治療や施設に帰るための食事のトレーニングなどですね。リハビリのスタッフと一緒に生活の援助もしています。大学病院では経験できなかったことですので、新鮮です。患者さんがお宅に帰られるにあたって、どんなことを目標とするのか、ご家族やスタッフ皆で一緒に考えています。医療全体の中で看護できているという実感がありますね。
お仕事のどんなところに遣り甲斐を感じますか。
今泉:患者さんに寄り添った看護をしたときです。高齢の患者さんが多いので、医療というよりも、患者さんに合った生活をどう医療に反映させていくかということが大切です。大学病院では医療が中心ですが、今は一人一人の患者さんを尊重した看護ができるのがいいなと思っています。
病棟の雰囲気はいかがですか。
今泉:とても明るくて、活気があります。新しい病棟が建って、引っ越しを終わったところですので、75床の病棟のうちの半分ぐらいが埋まっている状況です。忙しい日もありますが、皆が一丸となって協力し合っています。残業もほぼありません。
立川中央病院に入職したとき、どういう研修があったのですか。
今泉:オリエンテーションがありましたが、座学は特になく、日々の業務の中でのOJTがメインです。勉強会もありました。
急性期一般病棟では、どういう新人教育を行うのですか。
今泉:まずはレベルチェックがあります。私の場合は慣れていない病棟でしたから、先輩がマンツーマンでついてくれて、レベルチェックでできなかったことを確認していただきました。私が特に不安だったのが点滴の留置ですが、最初は先輩が「私がするのを見ていて」と言ってくれたんです。そして、私の自信がつくまで何度でもコツを教えていただきました。夜勤は最初の1カ月で4回ほどありましたが、全て先輩がみっちり見てくれていました。日勤では色々な先輩方に質問できますので、不安は解消されていきました。
立川中央病院での勤務で、どんなことが勉強になっていますか。
今泉:患者さんを統合的に看ることです。私が勤務しているのは内科中心の病棟ですが、白内障手術の患者さんも入院されていたりします。大学病院では内科でも専門に分かれていましたから、立川中央病院で一人の患者さんを様々な角度から看ることができるのは良い勉強です。
福利厚生などはいかがですか。
今泉:休日は希望を出しておけば、ほぼ通りますし、働きやすい病院だと思います。私は寮に住んでいるのですが、病院から歩いて5分ぐらいの場所にありますので、便利ですね。オートロック付きのワンルームマンションで、住み心地も快適です。寮費の半額が病院負担なのも有り難いです。
将来の目標をお聞かせください。
今泉:立川中央病院に先輩看護師はオールマイティーで、どんな患者さんがいらしても対応できるんです。私も先輩方のような看護師になり、医師とも対等に話していけるような知識を身につけていきたいと思っています。
立川中央病院に入職を考えている看護師さんや看護学生にメッセージをお願いします。
今泉:伊東看護部長も優しく、話しやすい方ですし、スタッフも明るく、活気のある雰囲気です。スタッフの年齢層が様々なので、分からないことがあったり、失敗したと思うようなときも気軽に相談できます。福利厚生も整っていて、働きやすい職場です。どうぞ、見学にいらしてください。